2026.09.11レポート

CHILL CLASSIC CONCERT SEASIDE -Musical Collection- 公演 レポート

横浜港に浮かぶ大さん橋ホールにて、2026年9月5日(土)・6日(日)の2日間、新プログラムとなる「CHILL CLASSIC CONCERT SEASIDE -Musical Collection-」を開催しました。世界中で愛されるミュージカルの名シーンを彩ってきた楽曲の数々を、オリジナルアレンジでお届けした特別な2日間の模様をご紹介します。
①9月大さん橋

<海に浮かぶ非日常、チルな空間へ>

ホールのガラス越しに、行き交う船やベイブリッジの灯りが見え隠れする大さん橋ホール。開演前から早くも物語の幕開けを予感させるような、非日常な空気が漂います。リクライニングチェアやハンモックでくつろぎながら、クラフトビール片手に開演を待つ人、隣の人と今日の公演への期待を語り合う人。それぞれのスタイルで、ミュージカルの世界に飛び込む準備を整えていました。

<前半〜数々の名作ミュージカルを巡る、音楽の旅〜>

1. 「DEFYING GRAVITY」(「ウィキッド」より) 2. 「サウンド・オブ・ミュージック」メドレー(①SOUND OF MUSIC ②MY FAVORITE THINGS ③CLIMB EVERY MOUNTAIN) 3. 「A WHOLE NEW WORLD」ほかメドレー(①ARABIAN NIGHTS ②FRIEND LIKE ME/STAGEPLAY VERSION ③A WHOLE NEW WORLD) 4. 「CAN YOU FEEL THE LOVE TONIGHT」ほかメドレー(①CIRCLE OF LIFE ②I JUST CAN'T WAIT TO BE KING ③CAN YOU FEEL THE LOVE TONIGHT) 5. 「BEAUTY AND THE BEAST」ほかメドレー(①BEAUTY AND THE BEAST ②TRANSFORMATION)
幕開けは、「ウィキッド」より「DEFYING GRAVITY」。グリーンとピンクの照明が客席を彩るなか、表情豊かなテンポチェンジと曲調の変化で、一気にミュージカルの世界へ。編曲の中山さんが「今回いちばん苦労した」と語る難曲で、大サビ以降はサックスソロVSオーケストラという、映画のシーンをそのまま表現したかのようなアレンジを披露。1曲目からミュージカルプログラムだからこその魅力が詰まった演奏となりました。
②9月大さん橋
続く「サウンド・オブ・ミュージック」メドレーは、1959年初演のクラシカルな作品。テーマ曲「SOUND OF MUSIC」の素朴な響きから、「MY FAVORITE THINGS」の軽やかなリズム、そして「CLIMB EVERY MOUNTAIN」の壮大なサウンドへと表情を変えていきます。曲替わりの緩急とともに、客席の空気も静けさから高揚感へと移り変わっていきました。 アルプスの壮大な山脈から、一気に舞台は中東アラブに。「ARABIAN NIGHTS」ではオーボエとクラリネットの低音域がエキゾチックで妖艶な雰囲気を演出。続く「FRIEND LIKE ME/STAGEPLAY VERSION」のジャジーなグルーヴでは、指揮者の海老原さんのリズムに乗って踊るような姿が「ランプの魔神」に見えたというお声もちらほら。そして幻想的な「A WHOLE NEW WORLD」では、空飛ぶカーペットに乗っているような気分で、身体を揺らしながら楽しむ方の姿が見られました。このメドレーでは特に、驚きのある転換と自然な転換など、曲間の“繋ぎ方”に中山さんのこだわりが光ります。各曲の中山さんによる詳しいアレンジエピソードは、こちらからチェックしてみてください!
③9月大さん橋
続いての舞台は、アフリカ。シェイカーやボンゴといった民族楽器の音色とともに、サバンナに朝日が昇るような情景が目に浮かぶ「CIRCLE OF LIFE」から幕開けです。「I JUST CAN'T WAIT TO BE KING」ではトランペットやサックスが子ライオンの明るさや無邪気さを感じさせる遊び心たっぷりのメロディーを、そしてラストの「CAN YOU FEEL THE LOVE TONIGHT」では各楽器が愛を語り合う、ロマンティックな旋律を奏でました。
④9月大さん橋
前半のフィナーレを飾ったのは、「BEAUTY AND THE BEAST」ほかメドレー。原曲の気品を尊重したアレンジで、会場がお城での舞踏会のような空間に様変わり。メドレー2曲目の「TRANSFORMATION」では、オーケストラならではの迫力あるサウンドが響き渡りました。変身からのフィナーレの場面では、照明演出もあいまって、盛り上がりは最高潮に。“めでたし、めでたし”と思わず呟きたくなるような余韻とともに前半の幕を閉じました。

<MC・楽器紹介コーナー>

MCでは、楽器紹介コーナーとして公演ごとに異なる楽器が紹介されました。それぞれの奏者が、ミュージカル音楽をはじめ、映画音楽やゲーム音楽など、馴染み深いメロディーの一節を披露しました。 今回ご紹介いただいたのは、フルート:泉真由さん、オーボエ:神農広樹さん、クラリネット:西﨑智子さん、ファゴット:垣内紀子さん、サックス:田中拓也さん、トロンボーン:伊藤雄太さん、バストロンボーン:鈴木崇弘さんでした!
⑤9月大さん橋⑥9月大さん橋

<後半〜劇場の緊張感からフィナーレの大団円まで、ドラマティックな名場面を堪能〜>

6.「言葉にできない」 7.「THE PHANTOM OF THE OPERA」(「オペラ座の怪人」より) 8.「ICH GEHOER NUR MIR」(「エリザベート」より) 9.「MEMORY」(「キャッツ」より) 10.「グレイテスト・ショーマン」メドレー(①A MILLION DREAMS ②NEVER ENOUGH ③REWRITE THE STARS ④THIS IS ME) 後半の幕開けは「言葉にできない」。木管と金管がメロディーを担い、弦がそれを支える構成で、それぞれの楽器が哀愁漂う音色を奏でました。この「言葉にできない」と続く「THE PHANTOM OF THE OPERA」の2曲は動画撮影が可能な時間。スマートフォンを構えて演奏の様子を残す方々の姿もあちこちに見られました。撮影した動画はSNSへの投稿もOKですので、来場できなかった方も、ぜひ「#チルクラシック」で公演の様子を検索してみてください。 「THE PHANTOM OF THE OPERA」は、作品の登場人物ファントム・クリスティーヌ・ラウル、三人の感情を楽器の“声”で表現することをコンセプトに編曲されました。トロンボーンなどの低音楽器がファントムの重厚さを、フルートとヴァイオリンなどの高音楽器がクリスティーヌの繊細さを、ホルンなどの中音楽器がラウルの誠実さを表現し、赤の照明が劇場さながらの緊張感を生み出しました。
⑦9月大さん橋
「ICH GEHOER NUR MIR」は、冒頭のホルンに続き、ヴァイオリンとヴィオラが叙情的なメロディーを奏でるなど、それぞれの楽器・パートが長いフレーズを歌いつなぐことで、主人公の悲しみから希望への気持ちの変化を表現していきます。ラストには原曲にはない転調を追加することで、朝が来て光が差し込むような場面を音楽で表現。客席にも静かな高揚感が広がりました。 「MEMORY」は、クラリネットの哀愁漂うソロから始まり、楽器が加わるごとに強さへと転じていく構成。月明かりが差し込むような繊細なヴァイオリンソロ、夜の街を包み込むようなピアノソロ、そして弦楽器のユニゾンが力強く響き渡る大サビと、同じメロディーの繰り返しの中にもドラマを感じられる1曲に、大きく心を揺さぶられる客席の姿が印象的でした。
⑧9月大さん橋
本編ラストを飾ったのは、「グレイテスト・ショーマン」メドレー。冒頭にさりげなく忍ばせた「THIS IS ME」のフレーズから、客席は一気に作品の世界へ引き込まれました。「A MILLION DREAMS」での未来への高揚感、「NEVER ENOUGH」の満たされない切ない気持ち、そしてラストの「THIS IS ME」では、決意と誇りを力強いオーケストラのサウンドとピアノが高らかに鳴らし、まるで1本の映画を観たような、本編の締めくくりにふさわしい大団円となりました。

<アンコール>

1. 「TOMORROW」「SEASONS OF LOVE」「MAMMA MIA」(拍手投票により、いずれか1曲をヴァイオリンとピアノのデュエットで披露) 2. “I Dreamed a Dream” and “One Day More” From Boublil and Schönberg’s ‘Les Misérables’ Music and lyrics by Claude-Michel Schӧnberg/Alain Boublil/Jean-Marc Natel/Herbert Kretzmer Music and Lyrics Copyright © 1980 by Editions Musicales Alain Boublil English Lyrics Copyright © 1986 by Alain Boublil Music Ltd. (ASCAP) All Rights Reserved. International Copyright Secured
アンコールは2曲構成。1曲目は、ビルマン聡平さんと中山博之さんによるデュエットで、3曲の候補から拍手の大きさでその場に選ばれます。6公演を通して最も多く選ばれたのは「MAMMA MIA」で4公演、「TOMORROW」「SEASONS OF LOVE」がそれぞれ1公演ずつという結果になりました。
2曲目はミュージカルの金字塔「レ・ミゼラブル」より2曲を演奏。「CHILL CLASSIC CONCERT SEASIDE -Musical Collection-」という一つの作品の締めくくりとなる、壮大で感動的なフィナーレとなりました。
⑨9月大さん橋
「ミュージカル」という新たなテーマで開催された本公演ですが、ある時は主人公になり、ある時は語り部になりと、それぞれの楽器がまるでひとりの登場人物のように物語を演じきった2日間となりました。ミュージカルという物語性の強いプログラムだからこそ生まれた、オーケストラの新しい表情をお届けできていたら幸いです。

<販売中の公演>

「CHILL CLASSIC CONCERT -Winter Illumination- Supported by ヱビスビール」 初となる、冬の特別公演を開催!幻想的なイルミネーション空間で、生演奏の感動をより深く味わえる新たなコンサート体験をお届けします。 日程:2026年11月22日(日)・23日(月・祝) 会場:幕張メッセ 展示ホール9(千葉) 協賛:ヱビスビール、ローソンチケット
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「CHILL CLASSIC CONCERT -Love Song Selection-」 2026年に初開催し、好評を博したラブソング特集。世代を超えて愛される名曲の数々を、壮大なオーケストラアレンジでお届けします。 日程:2027年4月24日(土)・25日(日) 会場:横浜武道館(神奈川) 協賛:ローソンチケット
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このほか、2027年は全国11都市での開催が決定。「Best Memories 1980-2020」「Cinema Collection」、そして横浜・大さん橋ホールでは引き続き「SEASIDE」シリーズも展開予定です。詳細は公式サイト・LINEにてお知らせいたします。 https://www.chill-classic.jp/news/2X1mOqwqcwuTvBS6mbckJr/

<ご来場いただいた皆様のご感想>

アンケートよりいただいたご感想の一部を紹介いたします。
「とても素敵でした。音色に包まれて、聞いてるうちに感動と癒しで涙が出てきました。日々の疲れが癒やされて、心地よい時間でした。ありがとうございます。」
「すごくリラックスしてフランクな状態でオーケストラが楽しめて本当に来てよかったです。また、照明の構成がすごく良くて意外な点で感動させてもらいました。モニターのカメラもしっかりいい所を写してくれていてそこも感動しました。また来たいです!」
「映画やミュージカル音楽を取り上げるオーケストラの演奏会はクラシックに比べると数が少ないため、本日参加させていただきました。ミュージカル音楽ならではのストーリー性のあるメロディーや壮大な演出を楽しむことができました。今度機会があれば、シネマコレクションも見に行けたらと考えています。」
「動画や録音ができる曲を作ってくれて、帰っても余韻に浸れました。演者のトークが挟まることで雰囲気に入ることができました。ミュージカルは迫力があり、ストーリーを思い出しながら浸ることが出来ました。好きな曲ばかりでとても楽しかったです。ありがとうございました。」

協賛

明治安田生命保険相互会社、ローソンチケット

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